144MHzと430MHzのプリアンプ

組み立て

FCZ研究所の寺小屋シリーズキットで、145MHzと435MHzのプリアンプを衛星専用として製作しました。 このプリアンプの心臓部には3SK129が使われていて、低NFが期待できるアンプです。 キットは基板と部品で構成されているので、別にケースとコネクタを用意する必要があります。 プリアンプの使い方としては衛星専用とし、FT-817に直結して受信専用機で使用するので、送受切替が必要無く、また電源はFT-817本体のACCコネクタから13.8Vを取得するので、電源SWは省略しました。
取り説に従って組立てていきます。 注意する点としては半田ごては20~30Wの物を使う、FETは静電気に弱いので、リストラップを使うことと念のため半田ごてもGNDに落としておきました。 部品点数が少ないので組立所要時間を1Hrと見積もりましたが、いざ製作を始めてみるとガ~ン! 部品が小さ過ぎて表示が読めない!! 今までこんなことは無かったのに、老化現象は既に始まっていました。 と言うことで、予定の2倍の時間を要し組立は完成しました。
特に144MHz帯のプリアンプは基板のランド間隔が狭いので、半田付けには細心の注意が必要で、虫眼鏡で半田ブリッジなどがないことを確認しながら作業を行うことが重要です。 ケースへの組み込みですが、基板にスタンドオフを立てるネジを穴確保するだけの余裕がないので、ケースにスポンジを貼り付け、そこに基板を載せて接着剤で固定しました。

144MHzプリアンプ 430MHzプリアンプ

調整

初めて電源を投入したら、各部の電圧チェックを行います。 3端子レギュレータの出力が8Vであること、およびゲート・ソースのバイアスが正常であること確認します。 次に実際に弱い信号を入力して出力が最大となるように、コイル(144MHz帯)・トリマ(430MHz帯)を調整します。 なお、ここで重要なのは受信感度を最大にするだけではなく、ノイズレベルが大きくならないようなポイントに調整することです。
144MHz帯のプリアンプは調整箇所が3箇所あり、入力側のコイルは明確なピークがあるので簡単に調整できますが、出力側にある2個のコイルはピークがはっきりしませんでした。 根気良く信号が大きくなり、且つノイズレベルが大きくならないポイントを見つける必要があります。 なお、コイルのコアは簡単に割れたり欠けたりするので、調整は金属のドライバーではなく、プラスティック製の柔らかいもので優しく取り扱うよう注意して下さい。
430MHz帯のプリアンプは入力側と出力側にあるトリマー2個を調整します。 144MHz帯に比べピークがはっきりしているので、こちらの方が調整は簡単でした。 なお、調整には信号レベルが小さく且つ安定した信号があるとFBですが、SGなど無い場合は実際に聞こえてくる信号で調整することになります。 しかし、衛星バンドとなると聞こえてくるのは違法FM局ばかりで、さらに殆どがトラック移動なので信号が安定していません。 そこで見つけたのが近場を衛星移動サービスしている局のU/L信号です。 信号レベルが適度の弱い信号となるようにビーム方向やATTを設定し、調整基準信号として利用します。

FT-817ACCコネクタ 柔らかい調整棒

使用感

プリアンプを使い始めて約1ヶ月が経ちました。 確かに受信信号は強くなりましたが、ノイズレベルも大きくなっています。 プリアンプに求めるのはNFの改善であって、受信音を大きくすることではありません。 このNFは調整だけでなく、部品の配置などちょっとしたことでも影響を受けるようで、難しいところです。 確かにプリなしでは聞き取れなかった微弱信号を受信できるようになりましたが、ノイズレベルも大きくなっているので、劇的な効果が有ったとは実感できませんでした。 でも、カスカスノイズレベルの信号を、受信できるようになったのは明らかで、プリアンプを使用する価値はありました。 特に受信能力に問題がある自局の場合は。Hi 心配していた混変調は発生していませんが、ANTが貧弱な衛星専用なので、混変調が発生するような強い信号が入力されることがなかっただけなのかもしれません。 今後の課題としてNFの改善ですね。
FCZ研究所の寺小屋シリーズキットは、ここの通販で購入できます。